皮膚が赤く盛り上がるじんましん
じんましん(蕁麻疹)は、皮膚の一部が突然にして蚊に刺されたように赤く盛り上がり、かつ短時間(数十分~24時間)で跡形もなく消えてしまう皮膚疾患です。
かゆみ、痛みなどを伴うことが多く、また瞼・唇の腫れ、喉が詰まる感じ、飲み込みにくさ、呼吸がしづらいといった症状が出ることもあります。
さらに、一度だけ症状が出るケース、数日間~数週間にわたって断続的に続くケースがあり、実にさまざまな発症の仕方が見られます。中には、断続的な症状が数年間にも及ぶこともあります。
じんましんの種類と原因
じんましんには以下のようにさまざまな種類があり、それぞれ原因も異なります。
急性じんましん
発症してから6週間以内のじんましんです。
ほぼ毎日、症状が繰り返されます。
主な原因として、細菌感染、ウイルス感染が挙げられます。
慢性じんましん
発症してから6週間以上経過したじんましんです。
ほぼ毎日、症状が繰り返されます。
ストレスが原因になることもあるものの、はっきりとした原因が分からないことも少なくありません。
物理性じんましん
摩擦、圧迫、温度差、熱さ・寒さ、紫外線、振動、水などの物理的刺激によって発症します。
コリン性じんましん
運動、入浴、サウナなどで汗をかいたときに現れるじんましんです。
個々の膨疹が比較的小さく(1~4㎜)、子供・若い世代での発症が目立ちます。
アレルギー性じんましん
特定の食物、薬品、昆虫、植物、ゴム製品などに含まれるアレルゲンに反応して現れるじんましんです。
イントレランス
非ステロイド系消炎鎮痛薬(アスピリンなど)、色素、造影剤などによって現れるじんましんです。
血管性浮腫
瞼、唇などが腫れあがり、数日で消失します。
じんましんの症状
子供の場合
- 喉のイガイガした感じ
- 目のかゆみ
- 吐き気、嘔吐
- 下痢
- 呼吸の低下
皮膚以外の症状が認められる場合には、アナフィラキシーの可能性があり、早急な受診・治療が必要です。
大人の場合
- 皮膚の一部が突然、赤く盛り上がり、
- かゆみ
- チクチクとした痛み
- 症状は数十分から24時間で消失するものの繰り返されることも
大人の場合は、急性じんましんより慢性じんましんを発症することが多くなります。
じんましんはストレスも
関与している?
ストレス単体が原因となってじんましんを起こすことは考えにくいものの、原因の1つとして影響することは考えられます。
ストレスや疲労が蓄積したときに症状が現れることが多い場合には、生活習慣の改善やストレスを回避・軽減する方法も探る必要があります。
食べ物によるじんましんの場合は
アレルギー検査を
じんましんの原因となる食物としては、以下のようなものが挙げられます。これらを食べたり触ったりしたときに症状が現れるという場合には、アレルギー検査を受けることをおすすめします。
- サバ、エビ、カニなど
- 卵、乳製品
- 肉類
- 大豆
- 小麦
- 蕎麦
じんましんの治療・治し方
じんましんの治療法をご紹介します。
内服薬
抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬の内服薬を使用します。
外用薬
かゆみから皮膚を引っかいてしまう場合には、炎症を抑える外用薬を処方することもあります。
原因の除去
食物、薬品、昆虫、植物、ゴム製品、発汗、物理的刺激など、原因となる物質が特定できた場合には、その除去も大切です。
また、ストレスが発症に影響することがあるため、ストレスを溜めないこと・しっかりと解消することも必要です。